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ASDの特性のひとつに”空気が読めない”1というものがあります。
世の中、特に日本社会ではマストといっていいほどのスキル。ASDはそれを先天性的に持ち合わせていない。なので、周りからは当然良くない印象を持たれていました。
ただ、この”空気が読めない”という特性。必ずしもマイナスかというとそんなこともないと感じるときがあります。
むしろ、過剰サービスをする美容室のように空気を読みすぎるがためにありがた迷惑になっていたり、確実に法律を逸脱した業務を押しつけるブラック企業のようにハッキリ言わないといけない場面など、空気を読むことこそがマイナスに働いてしまっている場合も数多く存在します。
今回はそんな日本人に”正義”とされている空気を読むと言うことについて改めて考えていきたいと思います。
空気が読めないという特性
ASDには3つの代表的な特性があって
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- 社会性(対人関係)の障害
- コミュニケーションの障害
- 行動や興味のこだわり(想像力の障害)
この3つの特性のうち、空気が読めないというのは②の『コミュニケーションの障害』に関係しています。
僕の例で言うと
- 自分の興味のあることは相手が興味がなくてもしゃべり続けてしまう
- 相手が話しかけてほしくないタイミングで話しかけてしまう
- 相手にとってデリケートな質問も躊躇なくしてしまう
など、人間関係で数々の失敗をしてきました。
『コミュニケーションの障害』を持っているASDは人の表情を読み取ったり、言葉の裏の意味を察することができません。
周りから迷惑がられてもハッキリ言ってくれることは少ないため
なんでこれらの事をしてはいけないんだろう…
と、特に子供の頃は悩んでいました。
幸い、食事を変えて余裕ができてからは少しずつ『自分の何が悪かったのか』を理解できていきました。
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過去のたくさんの人たちに謝りたい想いと、何回振り返ってみても当時の自分にはどうすることもなかったような悔しい気持ちがあります。
そんな昔の自分を戒めながらコミュニケーションに関して日々学んでいます。
むしろ空気を読まない方がいい場面
逆に空気を読むスキルが必ずしもプラスに働くわけではないとも感じてきました。
特に日本人は空気を読みすぎるケースが多い気がしています。一般的な常識を期待して接していると搾取されたり、思い通りの対応をされないという経験がある人は多いんじゃないでしょうか。
世の中には常識が通用しない人もいます。そんな人に対してはあえて空気を読まずにハッキリ言うなどの対応が必要になってきます。
今回は日常で起こりえる日本人の空気を読んでしまう4つのパターンを紹介していこうと思います。
その4つのパターンとは…
- 常識が通用しない、加減を知らない人と関わるとき
- 形や基準のないサービスを利用するとき
- 仕事での約束事と違うこと、あるいは労働基準法から逸脱している事柄ができたとき
- 周りに配慮がないと感じられる年配の人と対峙したとき
これからこの日常でよくある4つのパターンについて詳しく見ていこうと思います。簡単に対処法などもご紹介しますのでぜひ参考にしてみてください。
空気を読まずにハッキリ言うことは時として必要。それはきっとあなたの人生のためになると自信を持って言えます。ぜひこれから挙げることはそのための参考にしてください。
1⃣常識が通用しない、加減を知らない人と関わるとき
世の中にはこちらの常識が通用しない人がいます。おおよそ日本で暮らしていたらそうはならないだろうと思っていてもそのような人は存在するので注意が必要です。
注意が必要な人の特徴は
- お調子者で『周りが許していないのに自分で自分を許す』
- この人がおごってくれる人だと分かればそれを期待してその後会うときは革新的にずっと財布を忘れてくる
- 集合時間に間に合わないのも反省や工夫がないまま繰り返してしまう
これらの人に対してはハッキリNOを言う必要があります。
この人ちょっと加減を知らないな…
と感じたら、例え自分が多少冷たいヤツになってもハッキリ断りましょう。
常識が通用しない人と仕方なく付き合っていると、気づいたら搾取されるだけの関係になりかねません。
日本人はどうしても「このくらいは大丈夫」というガマンをしがちです。常識の範囲内でそのうち相手が収めてくれるだろう…と
僕もそんな人に会って困ったことがあるし、僕の周りでもそんな話を聞きます。
日常でこのタイプの人間にピンときたら誘われてもすぐにのらずに様子を見ることをオススメします。
2⃣形や基準のないサービスを利用するとき
これは感覚やセンスなど物理的な形のないサービスを利用するときに気をつけたいことになります。
例えば、美容室。オーダーは必然と雰囲気に頼ったものになりがちです。
これって自分で思ってた通りじゃない…
と思っているのにお金を払って自分で他のお店で切り直して貰う、という話をたまに聞きます。
もちろんお店側が必ずしも悪いわけではありません。でも、思い通りじゃないのにそのまま支払うのは嫌ですよね?
ここでもやはりはっきりオーダーを言う必要があります。こうしてほしいを読み取った美容師の流れに従うだけなのはリスクしかありません。
切る前にお互いのイメージのズレを少なくしておけば後悔することも少なくなるでしょう。
切り直したりと言った経験のある方はこのような”相手と自分の認識のズレが生まれずらい表現”を意識してオーダーしてみてください。
ここで言う”空気を読まない”は『切ってもらった後に思い通りの髪型じゃなかったらクレームを言う』などの行為を推奨しているわけではありません。
3⃣仕事での約束事と違うこと、あるいは労働基準法から逸脱している事柄ができたとき
これは”現代の日本の闇”と言ってもいいのかもしれません。いわゆる”ブラック企業”に自分が直面したときにどう対処するかという問題。
これに関しては空気を読むかどうかに加えて、法律から逸脱した業務をさせていても弁護士などに相談する余裕がなくなっているパターンもあるかと思います。
でも、だからといって仕方がないで済ます問題でもありません。
僕は法律家ではないので、ここでは法律のことについては詳しく触れませんが、空気を読むかどうかに焦点を当てるという意味でも言えることがあると思います。
それは”裁判をするような事態になる前に訴える”というものです。
日本人は常識を相手に期待してある程度ガマンしてしまいがちです。でも黙っていると
こいつはある程度言うことを聞かせられそうだ
と何かと負担になる仕事を押しつけられがちになりかねません。
明らかに相手があなたを利用しようという狙いがなくとも気をつけましょう。業務に余裕がない現場ほど、自然と精神的に追い詰められる状況になっていたりします。
周りに、明らか性格に難がある人がいなかったとしても、普段から自分を主張していくべきです。
普段からそういうことを言っていると、空気的にも意見や要望を言いやすい環境なんだと思います。けれど、我慢してハッキリ問題となっても周りが平然としている状態は非常に言いづらい空気になります。
空気を読むかどうかのレベルではない人用の手段
もし、もうすでに自分自身がかなり追い詰められている、またはこの会社かなりヤバそう…と感じるところがある人向けに厚生労働省の相談窓口へのリンクを載せておきます。⇒労働基準行政の相談窓口
こちらの窓口は『法令違反じゃないもの』の問い合わせの他、電話、メール、チャットなど手段が一通りそろっています。
はじめから弁護士などに相談するのは金銭的な面などでとても不安…
という方も利用しやすいかと。
僕も一度、弁護士の方に相談する機会があったのですが、30分5000円とそれなりに費用が掛かったのでとてもハードルが高いと感じました。
一応、法テラスを利用すれば相談が無料になるということもあります。法テラスとは…
法テラスとは、収入・資産などを十分に保有していないため、法律トラブルに直面しても、弁護士や司法書士を自ら依頼することができない方のために、無料相談などの支援を行う、国が運営する機関です。
REGAL MALL(ベリーベスト法律事務所)
つまりお金がない人でも相談なら受け付けられます。という制度
弁護士は検事と違って国家公務員ではありません。税金ではなく、依頼人からの報酬で成立している商売なので普段は相談でもお金が掛かると言うわけですね。
具体的な収入の条件などはこちらからこのリンク先のページ【4、法テラスの利用条件】にありますが、参考程度に単身の人の条件は182,000(都心部は200,200)円以下
ですが、やはり相談が無料だとしてもその先に進む場合は書類や裁判などどうしても費用が掛かってしまいます。
やるときにはやると言う姿勢は大事です。しかし、それは『それまでにできることを全部やってダメだった場合』。弁護士を利用するのはあくまで最後の方にとっておくのをオススメします。
まずは普段から空気を読まずに指摘や主張をすること。なんでも言えばいいということでは無いけれど、こちらが悪くないことや一般常識、法律から逸れたことを要求されていたら自分から勇気を出して発言しなければいけません。
そして、それでも不穏な空気を感じるようなら労働基準行政の相談窓口に相談してみましょう。
本当に追い詰められてからでは相談する余裕もなくなってしまいます。成果はなくても相談することは労働に関しての基準や法律を確認したり、自分の困っていることはどの程度のモノなのか知るという意味でも大切です。
リンク先を覗いてみると相談のジャンルがたくさんあるのが分かると思います。いざという時に行動できなくならないように、自分がどの相談窓口があっているのか普段から目を通しておくことをオススメします。
4⃣周りに配慮がないと感じられる人と対峙したとき
これは僕のように地方に住んでいると感じたことがある方は多いんじゃないでしょうか。
ずっと昭和の時代のやり方しか知らずに時代の進化について行けていないけれど、開き直って時代について行けてない自分を良しとしてしまう人たちです。
見出し1⃣の人との違いは…
- 1⃣の人:年齢にかかわらず育った環境や生まれつきの性格によって一般の人とは大きくずれた価値観で生きている
- 4⃣の人:一昔前の、コミュニケーションが大味で主語がない。人の話を聞かない。怒りっぽいなどの特徴がある
これを読んだ人が、日常で対象を認識しやすいようにあえて棲み分けてみました。
(余計に判りづらくなってたらすいません😅)
僕の経験上、このタイプの人と関わるパターンはこの3つに分かれると思っています。
- 街で買い物をしているとき等
- 職場の上司、昔からいる先輩
- 身内
次から詳しく解説していきます。
①街で買い物をしているとき等
今ほとんどなくなってきたと言いたいですが、それでもまだゼロではない気がします。
僕のカットして貰ってる美容師さんの話で
お店を出そうとしてテナントの改装をしていたら地域住民の人に「店を出すな!」と言われてしまって…
その人は昔からの知り合いで、元々いたお店から独立して自分のお店を持とうと思っているのを僕も知っていました。でも、役所や不動産の手続きは問題なく終わっているのにこのような事を言われてしまったらしいのです。
その方にはもうひとつエピソードがあって…
家のWi-Fiの工事をしたら隣のおじいちゃんに線を切られちゃったんですよね、悪い電波がどうとかで…
今の時代そんな考えの人や出来事があるのかと信じられない気持ちで話を聞いていました。
これらの人たちに対しての対処法は
- 地域の人と関わらない暮らしをする
- その地域から引っ越す
前者は言うなれば僕のような暮らしの事です。ブログという在宅ワークで賃貸に住むなら地域性は関係なくなるからです。
後者は身も蓋もないけれど、いっそその地域から離れる決断も大切です。
でも、話をしてくれた美容師さんは東京から地元に移住してきてくれた人です。
せっかくここが気に入って引っ越してきたのにこれ以上地元の印象が悪くなってほしくありません。できればそんなことはもう起こしてほしくないものです。
②職場の上司、年配の方
これは『3⃣仕事での約束事と違うこと~』に繋がってくると思います。
古い価値観のままで生きている人は業務の改善もしないし、社員の声に耳を傾けません。「うちは昔から~だから」が口癖で変わろうとしない傾向が。
もちろん、ブラック企業の全部が年配の人せいでそうなっているなんて言いません。けれど、僕の周りではある一定以上この傾向はある気がします。
この環境にいる人は3⃣の項目でも言ったように労働基準行政の相談窓口に相談してみましょう。
もしくはその会社を思い切って辞めてみるのも手段のひとつだと思います。
会社を辞めるかどうかは生活のこともあるし、各々の自己責任になってしまいます。しかし、
僕も仕事を辞めてブログに出会いました。自由になる代わりに責任が自分ひとりに降りかかりますが、昔よりとても充実感を感じています。
不安な人は在職中にいろいろ副業に手を出してみましょう。今は周りのプレッシャーを感じる事なく家でいくらでも仕事を探せる時代です。
定職に就く事にこだわると、それこそ今回のテーマのようにそこにつけ込まれる可能性も。一度きりの人生、チャレンジして選択肢を多く作っておくと強みや自信がつきます。その強さは理不尽な会社の環境に我慢する必要がなくなるという事です。
急に決断する必要はありません。思い当たることがあるなと感じた人はこれをきっかけに一度、自分の人生や稼ぎ方について考えてみてほしいと思います。
③身内
発達障害や精神疾患を持っている人たちの間では身内と上手くいっていないという話をよく聞きます。僕もそのひとりです。
主に昭和の時代に生きた人たちにとって精神的な問題は解らない傾向が強いです。これも全員とは言わないけれど、周りで本当によく聞く話です。
それだけ精神病院に関わっている人のほとんどがそのような状況だったりします。
僕も身内にはじめて障害のことを打ち明けた時に、ほとんど理解してもらえなかったという経験をしています。謎に自分たちの中の正解を曲げないのでとても話し合いができる状況でもないです。
こればかりはなかなか対処法も難しいところです。なぜなら、身内との関係を完全に断つのはかなりの覚悟がいるから。
どうにかこのような人たちも考えが変わってくれるくらいの”多様性の価値観が世の中に浸透してくれる日”が来るのを期待したいと思います。
僕もこのブログを通じて多様性を広められるように頑張っていきたいです。
ASD(僕)の例
ここからはASDの僕はどうだったのか、幼少期を中心に振り返っていきたいと思います。
”空気が読めない”特性を持っているので
ストレートに物言えそうだし、それほど苦労してこなかったんじゃ?
と捉える人が多いと思います。しかし、実際はそれほど分りやすいものではありませんでした。
むしろ遠慮していた幼少期
昔は聞きたいことも聞けずにいました。それは過度のストレスのためです。
食事を変えるまでは上の記事のような感じでギリギリで生きていたので、ASDの特性と合わせて
- どのタイミングで聞いたらいいか解らない
- 解らないことが言語化できずに聞けない
などの理由で人並み以上に質問などができていませんでした。
特に①は”空気が読めない”という要素があるからこそ
当然、空気が読めないからこそ相手が嫌でも積極的に話しかけてしまったりなどもしたことがあります。ですが、発達障害も生きていくうちに学んでいきます。
人と接していくうちに
このタイミングで話しかけてはダメなんだ…
と感じます。しかし、ダメなタイミングは分かっても話しかけていいタイミングまではうまく掴めないまま…
迷惑をかけまいと遠慮してだんだんと話しかけられなくなっていく。まさにコミュニケーション障害な部分が出てとても苦しい想いをしてきました。
僕の場合ですが、空気を読まないASDだからってどんな状況でもまっすぐ全て聞けてきたわけではなく、むしろ過度のストレスのせいで余裕がなく必要なことを聞けずにいた人生でした。
余裕がでて障害をプラスに変えることができた
”空気を読まない”を出せるようになったのはむしろ大人になってから。
食事を変えることで余裕がでて納得しないことに対して積極的に聞けるようになっていきました。
食事を変えてからの変化はこちらに詳しく
余裕ができたことで上の2つの質問できない理由を解消することができました。
そのときの僕の頭の中は
余裕ができた後の頭の中
- この人にこのタイミングで聞いたら失礼じゃない。
- この質問はこのタイミングでしてもおかしくない。
- この質問をするにはこんな前置きが必要
などの会話に必要な思考がだんだんと備わっていきました。
食事を変えることと発達障害の特性に関しては医学的な関係が証明されていません。
ですが、直接発達障害にアプローチするものでなくても自分に良い変化がたくさんあったことで余裕ができた。
余裕ができたことでたくさん自分を見つめ直すことができたので、食事を変えたことを後悔はしていません。
これは嬉しいと同時に
こういうのって周りの人はなにも考えずに、生きていれば勝手にできるようになる事なんだよなぁ
という感想を持って、自分が発達障害だということを意識することにもなり複雑な感情でした。
とにかく遅咲きでも人並みに人に対して考えることができるようになって安心。そこから特にひとりで食事に行ったときなどには
ここ定型発達の人は空気を読んで質問しないんだろうなぁ
ということを店員さんに聞いたりしていました。空気が読めないという特性の良い使い方を徐々に実践できるようになってきていたのです。
もちろん、TOは大事です。店員さんを困らせないよう聞くタイミングも気をつけて忙しいときは聞かないようにするなど無理はしていません。
けれど、オシャレなカフェなどでお店のこだわりメニューなど『一般的にこれは分からない』という状況では素直に質問しています。
世の中にはこちらのせいではないのになぜか聞けないような空気が結構存在している気がします。そんな時でも店員さんにガンガン質問できちゃうのは”空気が読めない”特性の強みだったりするのかなと感じることも。
普段の生活に馴染みのないものは分からなくて当然。みなさんも日常で”あえて空気を読まない選択”をする参考になれば。
まとめ:発達障害の個性とは
「発達障害は個性」なんてよく言われます。でもこれって言われてる側はそんなに嬉しくもないし、慰めにもなっていません。
なぜなら、それを言っている全員、なにが”個性”なのかを分かっていないだろうなと感じるから。
心の中では強みだなんて思ってないし、自分がこちら側の立場にはなりたくないと思っているはず
特にネガティブになっているわけでもなく、現実にそうだと思います。
自分の事もが生まれたら
育てるのが大変だなぁ
と感じるはずです。
著名人にも多いしこの子には可能性がある!!
と感じる人は少ないはずです。
ただ、僕はその個性を紐解いて発達障害のマイナスイメージを払拭していきたい。それは、自分も含めて他の発達障害の人にも可能性を感じてほしいという願いもあります。
この記事は”空気を読む”という日本人特有のテーマで発達障害以外の人にもこの日本社会を考えるきっかけになってほしい。と、同時に発達障害当事者の人にも自分たちの個性という強みを意識してほしいというメッセージも込めていたりします。
今はまだ発達障害だということに対して生きずらいマイナスなイメージを抱く人がほとんどです。発達障害への社会的認知がまだまだなので無理もありません。
そんな人たちにもこの記事が届いて、発達障害の誤解がひととつでも無くなくなっていくように願っています。